ライターの井上です。今回はCUEでの採用活動に際し、より魅力的な企業文化を発信するための社員インタビューを実施しました。
インタビューで特に意識した点や、より効果的なインタビューを行うための工夫などについてご紹介します。また、「社員インタビューは何のためにするのか?」といった本質に迫ってみます。
効率化とリラックスを両立させるインタビューの準備
社員は動画編集や企画業務など、多岐にわたる業務を担当しているため、本業への影響を最小限に抑えるよう、インタビュー時間を13時以降に設定しました。
これは、リモートワークで自宅作業が多い社員が、昼食後の集中力が低下する時間帯にコミュニケーションを取ることで気分転換となり、その後の業務により良い状態で取り組めるようにという配慮からです。
また、業務に追われる社員の負担を軽減するため、インタビュー時間は30分~40分と短時間で済ませるようにしました。さらに、事前に質問をNotionで共有し、記入できる部分は箇条書きで記入していただくことで、インタビュー当日の負担を軽減し、よりスムーズな進行につなげました。
企業文化や価値観に共鳴する人との出会いにつなげる質問設計
インタビューの質問を考えるにあたり、まず重要なのは「誰のための記事か?」という基本に立ち返ることです。今回は社員インタビューのため、読者は求職者となります。
求職者は新しい環境で働くことへの期待と不安を持っているため、彼らが本当に知りたい情報を3つの視点から整理することにしました。
- 求職者が知りたいこと
- 社員の経歴:どのようなバックグラウンドを持つ人材が活躍しているか
- 業務内容:具体的にどのような仕事を担当することになるのか
- 会社の雰囲気:チームの雰囲気や社員同士の関係性、企業文化について
しかし、これらの基本的な情報だけでは、求職者に会社の全体像を十分に伝えきれていない可能性があります。そこで「誰のための記事か?」という点を求職者視点からCUE視点へと変えてみました。
すると、「CUEが求職者へ伝えたいこと」も追加しなければならないことに気づくはずです。では、CUEが求職者へ伝えたいこととは何なのか…。
5か月間、CUEと関わって知ったこと・感じたことを基に以下を設定しました。
- CUEが求職者へ伝えたいこと
- 社員の成長とキャリア開発を重視していること
- 主体的に働く社員がおり、自主的な行動をすれば成長できる環境があること
- CUEを活用して、個人目標を実現してほしいこと
今回は社員インタビューなので、会社が伝えたいことは、社員を通して伝えなければなりません。「社員を通す」というのは、インタビュアーが「会社が伝えたいこと」を社員から引き出さないといけないということ。この点に注意し、以下の質問項目を追加しました。
- 「CUEが求職者へ伝えたいこと」を社員から引き出すための質問
- 入社前と入社後の変化
- 当初の入社動機は実現できているか
- キャリア目標の達成に向かっているか
- 入社後のキャリアビジョン(成長機会について)
- 直面した課題はあるか
- 直面した課題にはどう取り組んでいるか
- 新たな目標設定はできたか
- 入社前と入社後の変化
なぜ、求職者が知りたいことだけでなく、「CUEが求職者へ伝えたいこと」を社員から引き出さないといけないのか?
理由は二つあります。一つ目は、CUEは求職者に、より具体的なキャリアビジョンを考えてもらいたいと思っているからです。入社前後の変化や、実際の成長機会を社員に詳しく語ってもらうことで、求職者は自身の将来像をより具体的にイメージできるようになるでしょう。
そして二つ目は、CUEで働くことの価値を、より深く理解してもらいたいからです。単なる業務内容の紹介だけでなく、入社動機の実現状況や、新たな目標設定、そして目標に向けた具体的な取り組みについても語ってもらうことで、会社全体としての成長支援体制や、個人のキャリア実現への本気度を伝えられます。
ライターが考える社員インタビューの本質
社員インタビューは、単に会社の実態を伝えるためだけのものではありません。その本質は、企業メッセージ(CUEで働くことで得られる価値や長期的なキャリア展望)を現役社員の言葉を通して伝え、企業文化や価値観に共感できる人材との出会いを生み出すことにあります。
このような質問設計の考え方は、社員インタビューに限らず、顧客とのセッションにも応用できます。顧客の視点に加えて、読者や視聴者の視点も取り入れることで、より価値のあるコンテンツを作り出すことができるでしょう。