動画編集者や動画クリエイターが、ビジネスの現場で活躍できるようになるために必要なものは何でしょうか?
それは、ただ美しい映像を作る技術だけではありません。「納品前の確認作業」という、一見地味ながらも欠かせない工程が超重要です。
この確認作業を徹底することで、ミスを防ぎ、顧客の手間を省きます。
納品前に動画をきちんと確認するという行為は、顧客にとっての付加価値であると同時に、ときには「ミスなく納品すること自体」が本質的な価値になります。
もし、この記事を読んでいるあなたが「動画の確認は顧客がするもの」と考えているなら、今すぐその認識を改めましょう。受託者である私たち制作側が、自ら入念に確認を行うべきです。
しかし現状では、多くのフリーランスや若手の動画編集者がこの工程を軽視し、結果として顧客やディレクターに不必要な負担をかけてしまうケースが少なくありません。
本記事では、YouTube動画制作・運用代行で数多くの企業と信頼関係を築いてきた、弊社CUEが実践する「納品前の確認項目」を公開します。ぜひこの項目を参考にし、サービスの質を高めてください。
どれも当たり前の項目と思われるかもしれませんが、本当にすべてやりきれている人は少ないです。
※株式会社CUEは住宅会社向けにYouTube運用サービスを提供しているので、建築の専門的な確認項目も記載しています。
では下記、動画を顧客に納品する前に徹底確認すべき項目です。
- 動画を書き出した後、YouTube限定公開でアップロードして、最初から最後まで目視で動画を確認したか
- YouTubeの終了画面は正しく機能しているか
- BGMの音量は適切か
- 動画をイヤホンで確認したか
- BGMの音量を既存動画と聴き比べたか
- SEのヌケモレはないか
- SEの音量は既存動画と聴き比べて違和感ないか
- 既存動画と同じ画面で横に並べて見比べたか
- 動画の明るさなど既存動画と見比べて確認したか
- 動画の概要欄に目次機能を入力したか
- 目次はタップできるようになっているか
- 記載した目次の秒数が合っているか、数字にタイピングミスがないか確認したか
- 不要部分、言い直し、「えー」「あの」などのフィラー、重複話題部分はカットできているか
- 離脱をおこさないテンポになっているか、特に冒頭部分のテンポは重点的に確認したか
- 動画の冒頭2分は視聴離脱を防ぐために、細かくテンポ良くカットする 確認したか
- テロップで漢字が続いていて読みにくい箇所はないか確認したか
- テロップで平仮名が続いていて読みにくい箇所はないか確認したか
- テロップに誤字脱字がないか入念に確認したか
- 固有名詞、会社名、氏名に間違いはないか
- 会社名は公式ホームページで確認したか、前株後株間違っていないか
- 名前は名刺で確認したか
- 役職を書いている場合、役職表記に間違いはないか
- 英語表記をしている場合、スペルが間違っていないか
- 間取り図面の南北の位置は正しいか、工務店から入手した間取り図面を反転させたりしない、確認したか
- 間取り図面で1,2階を同時に表示させる場合、スケールは同じ数値にする
- 動画のセーフティーゾーンは確認したか
- ショート動画のセーフティーゾーンはスマホで確認したか
- 資料など引用した場合、どこから引用したかわかるようになっているか
- 引用元が信用できる情報源かどうか精査したか(個人ブログなどからの引用はNG)
- 単位の表現は合っているか確認したか kWなど
- ら抜き言葉、い抜き言葉は原則NG 守られているか?
- じょうの単位は“帖”で統一(畳はNG)、確認したか
- 外皮平均熱貫流率を表す単位はUA値で統一 確認したか
- 「2世帯」→「二世帯」、「3世代」→「三世代」 確認したか
- 撮影者が映っている場合は、ぼかし処理(ブラー)をいれる。
- 撮影者が動画に映ることはどんなことがあってもNGです。別カット素材を使うか撮影時に映らないように工夫する。
- ぼかし(ブラー)処理は極力目立たないよう小さめに入れる できているか
- 間取り図面のピンの位置が正しいか確認する ピンの位置は間違っていないか
- インサート映像の動きが早すぎないか確認したか
- 演者がずっと映っていたり、画面が切り替わらない映像が続くと退屈なので、適宜インサート素材や挿絵を入れ工夫したか
- 演者が台本を見ているシーンがあれば、そこはインサートなどで極力見えないようにしているか